算数天才脳


その2

「算数天才脳」の続きです。

「何をすればいいかわからない」
「問題の意味がわからない」

この対処法は、特別なことではなく「基礎基本の徹底」です。

問題を見たときに、何をすればよいのかわからない、意味がわからないというのは、明らかにその問題に対する経験不足です。

それを解くための道具がそろっていない、または道具に気がつかないとも言えます。

単純な例でみましょう。

[問題例]
2kmの道のりを歩くのに、はじめは毎分60mの速さで歩いていましたが、と中から速さを毎分80mに変えたので、全部で28分かかりました。速さを変えたのは、出発地から何mのところですか。


予習シリーズでは、5年下4回で習う内容です。
この問題を解くには速さの理解はもちろん必要です。しかしそれだけでは解けません。

毎分60mの速さと毎分80mの速さで、合計14分、合計2km行った。

→ 1個60円のお菓子と1個80円のお菓子を混ぜて合計14個、合計2000円分買った。

そう、この問題を算数で解く場合はふつう「つるかめ算」を用います。
つるかめ算を知らない、忘れてしまったと言うことになると、道具が足りなくてお手上げになります。

ここでは
「速さの計算」が悩まずできる
「つるかめ算」の基本問題は解ける
ことが必要になります。

さらにこのタイプの問題が出てきたときに、「速さとつるかめ」の問題だなと認識できなければなりません。
この認識ができないと、速さもつるかめも知っていたとしても「道具に気がつかない」と言うことになります。

かけ算九九は算数の基本です。
習いたては苦労したかもしれませんが、繰り返し使っていくうちに、たとえば「シク?」と言っただけで「36」が浮かんできます。

あらゆるタイプの問題を、そこまで条件反射的にするのは無理です。
しかし、よく出てくる、よく使うものはできる限り条件反射的に出てくるようにしたいものです。
前記の問題例で言えば、速さの問題を解くわけですから、それ以前に習っているつるかめ算で悩んでいたら困るわけです。

そこで話はもどって、この条件反射的訓練が重要になってきます。

訓練の一番は「計算」です。

早く正しく計算ができるようになるだけで偏差値50はこえる。

これは持論です。

その次は、基本例題の反復学習です。
ポイントとなる一行小問の繰り返しはかならず効果があります。
和差算、つるかめ算などは、基本問題、応用問題問わずあちらこちらに出てきます。
そのたびごとに忘れていると、これはいやになります。

もっとも早い算数・数学の苦手からの脱出方法は、特別なことではなく「基礎基本の徹底反復」です。

そしてこれは「ゆとり教育」で弱くなってしまった学習方法でもありますね。

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