計算力について

    わかっていてもつい疎かにしてしまうのが計算力です。

また一方で算数や数学が嫌いだ、できないという子の大半が計算力を身につけていません。
計算力さえあれば偏差値50を切るわけがなく、
計算が危ない子供に算数が得意な子供はいません。
もっともケアレスミスでかならず1、2問は計算を落としてくる子はよくいます。
それにしても、そういう子供に計算力がないわけではなく、前のことを否定する材料にはなりません。
なぜ算数を得意にするために計算力が必要なのでしょうか。
当たり前のことのようですが、当然のことから誤解やつまずきが生まれることは珍しくありませんので、確認してみましょう。
それにはまず算数の問題を解く、ということを検証しなければなりません。
また、ここに、算数を得意にする秘訣のヒントがあります。

算数の問題を解くということ
1 問題を読む。
2 条件把握。
3 解法の探索、決定。
4 計算。
5 題意にあっているか確認。
6 答えを書く。
実際は3と4の解法の探索、計算はほぼ同時か交互に繰り返されます。
このとき、探索の思考過程を、計算が邪魔をしてはいけません。
算数や数学のテストを受けているときの理想の形は、
はじめから最後まで鉛筆が動いていることです。
問題の把握がインプット、探索が処理なら、式や計算を書くことはアウトプットです。
アウトプットで時間を使ったり、処理の妨げをしていてはうまくいくわけありません。
計算は、むしろ思考のリズムを作る道具になっているべきなのです。

この項のまとめ
1.計算力さえあれば偏差値50を切らない。
2.計算が危ない子供に算数が得意な子供はいない。
3.解法の探索の思考過程を、計算が邪魔をしてはいけない。
4.算数や数学のテストでの理想の形は、はじめから最後まで鉛筆が動いていること。
5.計算は、むしろ思考のリズムを作る道具になっているべき。





自信について

アンケート

ものごとを成し遂げるときはなんでもそうなのでしょうが、特に算数を解くという作業については自信が大事です。
算数や数学はテストで得点差がつきやすい科目です。
得意なら満点、不得意なら0点になってもおかしくありません。他の科目ではあまり起こらないことです。
想像はつくかと思いますが、その理由はいくつかあります。

1. 問題数が少なく、ほとんどの問題が選択式ではない。
近年の算数の入試問題はほぼ小問ふくめて12題から18題くらいがふつうです。
もちろん開成や武蔵など大学入試の数学に近い形で極端に問題数が少ない学校もあれば、昔ながらのわかりやすい1問5点×20題で100点満点、1問4点×25題で100点満点などの学校もありますが、ほぼ平均すると15題くらいでしょうか。
他の科目の問題数は(これも学校によりけりでしょうが)平気で2倍から3倍くらいありますね。
また、当然かもしれませんが選択式はほとんどありません。

2. 得意な子にはやさしく見えるが不得意な子には極端に難しく見える。
これまた当たり前のことを言っているようですが、このやさしさ、難しさの感覚は他の科目以上かと思います。わかっていれば、気がつけば、あとは計算して解答を書くだけですが、そうでなければ問題の前でうーん、わからんと首をひねるだけですから。
テストが終わったあと、できたかできなかったかの感触が他の科目以上にわかりやすいということもありますね。
模擬試験ならテスト結果が偏差値などと一緒に返ってきて他の科目とのバランスなどを見ることができますが、本番の入試結果を見ることはほとんどありません(ごく一部の学校は成績結果を模試のように返してくれることもありますが)。
よって、できたできないの感触は子どもまかせになります。
国語や社会では書いてきたもののそれが正解かどうかははっきりしていないことが多く、また書けたらできているのではないかと思う子が多いです。
ところが算数はそれが通用しません。まずできていなかったら書けていません。書けていても気になるところはまわりの情報で答がわかっていたりします。
算数が本当にできる子は(その子の性格によりますが)テストが終わったあと、それが満点ではない限りできたと言いません。
テスト後はきちんと分析ができていて、あの問題は自信があるが、その次の問題はあっていない、など解答が出る前にどこはできていてどこが間違っているのか把握しています。私が教えた「御三家」など超難関校に受かった子はほぼそうでした。
テストが終わったあと、今日はよくできたと言う子どもには注意が必要です。
よくあることかと思いますが、ぬか喜びさせられたことはありませんか。子どもの言う「できた」はぜんぶ書いたですね。

3.得意な子のカンは当たることもあるが不得意な子のカンはほとんど当たらない。
得意な子はわからない問題でも大体こういう答じゃないかな、これくらいでないとおかしいな、といったカンが働き、あたることも多いです。さらに神の域に近づくと問題の数字の組み合わせで答が見えてきたりします。
やっていることは正解に近いことが多いですから、その分、当たることも多いわけです。
不得意な子はどうしても残念ながらその逆をいってしまいます。

算数の問題を解くということについては前述したとおりです。
問題を読んで解答を書くまで、手順を追いポイントをおさえながら様々な作業を繰り返していきます。
その作業の途中で1つでもミスがあると正解には至らず、そのミスに気がつかない限りは、堂々巡りか遠く離れるばかりになってしまいます。
ひとつひとつの手順の検証は大事です。
しかし、手順が終わるたびに、これでいいのかな、あっているのかな、違うのではないのかな、と悩んでいたり、自信がなかったりすると、そこで自らミスにはまっていったりします。
その繰り返しで、算数に自信がなくなり、ペンが動かなくなってしまう。それが多いのではないでしょうか。
問題を読んで計算が終わるまではノンストップが理想です。
そのためにも、少なくとも問題を解いている間は自信を持っているべきです。
動いている時は自信を持ち、悩まないことが大事ですね。

この項のまとめ
1.問題を解いている間は自信を持つこと。
2.動いている時は自信を持ち、悩まないこと。


アンケートから

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自信は大事ですね。家の子はできたできたとテストのたびに帰ってきます。(笑)


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