図形の問題を解く
図形の解法、得意になるヒントを、入試問題を使って具体的に書いてみようと思います。
次のような問題を解くには、センスが必要と考える人がいるかもしれません。
(問題1)
図は、円のまわりに大きい正方形を4枚と小さい正方形を4枚並べたものです。色をつけた八角形の面積は何cm2ですか。ただし、大きい方の正方形の面積は4cm2、 小さい方の正方形の面積は2cm2とします。
問題を読んで、問題は理解したものとします。
次は何を考えましょう。
それは、これまでにあった問題との比較参照です。
類似した問題を見たことがあるかどうか、また、それを頭の中から検索できるかどうか、これで大きく差がつきます。
問題を解くのが早いか遅いかは、問題を見た瞬間に決まっています。
計算は速い方がよいに決まっていますが、問題を解くスピードについては、それで勝負が決まることは少ないのです。
初めて見るものに弱いのは誰でも同じです。
初めて見た問題でも、その近くにある知っている問題があって、初めてに見えないことがポイントです。
算数、数学の一番効果的な学習が、良い問題を繰り返したくさんやることにつきるのはそういう理由です。
図形の問題には、キーポイントとなる「基本の図形」があります。
その「基本の図形」を数多く知り、それを使いこなせる者が、図形の強い者になるのです。
上記の問題を見たときに、少し中学入試の算数をやったことがある人なら、次のような図形の問題を連想するでしょう。
(問題2)
図は、円周を12等分する点を結んで作った六角形です。この円の半径が6cmのとき、色がついた部分の面積を求めなさい。
そしてきっと、(問題1)については大小の正方形を交互に並べ替えてみたくなります。
それは「対称な形」になり、美しくなりますから自然な発想です。
ここで、(問題2)ならば、下図のように半径で区切っていくことによって、頂角が30度の二等辺三角形(黄色の三角形)と、直角二等辺三角形(緑の三角形)に分けられ、知っている「基本の図形」になりました。
円の問題は、中学入試の場合、半径で分けて二等辺三角形、正三角形を見つけるのが常識です。
しかし、(問題1)は、並べ替えただけでは見えてきません。
また、半径で分けるのもうまくいきません。わかっているのは、正方形の面積で、しかも長さがわかるのは大きい正方形の1辺の長さです。
違う発想が必要なようです。
方向を見失ったら、原点、基本にもどることが有効です。
それはほとんど「問題文」の中にあります。忘れている条件がないか、ヒントを見落としていないか。
問題が解けないで悩んでいる子どもに、「もう一度問題を読んでごらん」は大事なヒントになることが多いです。
さて、正方形の面積比が1:2ですから、ここで次のような図形が浮かんできます。
面積比が1:2の正方形の「基本となる図形」です。
小さい正方形(黄色)の対角線を1辺とする正方形(青)は、図を見てわかる通り、面積が2倍になります。
かなり正解に近づいてきました。
正八角形は、四隅から直角二等辺三角形を切った形であることも浮かんでいると、さらに近づきます。
さあ、正解の図は、下の通りです。
これで見た瞬間に解ける図になりました。
求めたい部分の面積は正方形7個分(正方形5個と直角三角形4個)です。小さい正方形の面積が2cm2ですから、面積は14cm2です。
図形はセンスではありません。ヒラメキは、知識を正しく学んだ先にあります。
「基本となる図形」をじゅうぶんに学習し、それを使いこなせるようにする。
それが図形に強くなる道です。
(この項終わり)
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